ゼロ金利政策解除の影響(2)ゼロ金利政策解除による影響とは?

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今回ゼロ金利政策が解除になった経緯とは?またこれからどのような影響が想定できるのかを考えてみます。

どうしてこれまでゼロ金利解除にならなかったの?

世界の国々はインフレを抑えるために金利政策を実施してきましたが日本の場合は金利を上げること、つまりゼロ金利解除は行なっていなかったのです。理由として国内では物価上昇が他の国ほど大きく動いていないため金利を上げるとデフレが続いてしまう懸念があったからです。

まず賃金が上がらないできないよね。

金利引上げも物価上昇に合わせて国民の賃金も上昇する動きがあれば考えようということになったのです。賃金上昇の確認として2024年の春闘、要は4月以降の賃金等の労働条件について労働組合と経営者側が話し合って決めるものですが、春闘の各社の動きを見て決めましょうということになったのです。

とうとう時期到来

日本では円安や他の国々のインフレにより仕入れを輸入に頼っている製造業者において仕入コストが上がっていました。ただトヨタをはじめとした輸出が強いグローバル企業にとっては円安による為替差益が生じたためその恩恵もあり仕入コストの上昇以上に利益が上がっている企業が増え、それら会社の春闘において4月以降大幅な賃金上昇が決定されたことを踏まえて3月の日銀の金融政策決定会合で正式にゼロ金利政策解除に至ったのです。

影響を受けるものとは?

銀行ローンなど借入金利が上昇します。
企業は銀行から借入していますから金利の上昇に伴いコストが上がりますので商品価格も上昇します。個人で借入する時には金利は上がります。

長期的には景気後退により円高に動きます。
また株価も下降します。

景気後退って大丈夫なの?

今円安の影響を受けています。ガソリン代に見るように天然資源をほぼ輸入にたよっている日本にとってはそれは資源の高騰は痛手なのです。

金利を上げて、賃金を上げて、製造コストは上げるが輸入などの仕入コストは下げる、これが大きな流れです。発展する国の基本的な経済基盤と言えるかもしれません。