MSグローバルプレミアムファンドの落とし穴

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新NISAで今人気のファンド「MSグローバルプレミアム」ファンド、ファンドの特長を知っておきましょう。

◆MSとは?

モルガンスタンレー社を指します。投資銀行業務や株式・債券のセールス業務、資産運用業務、不動産投資関連業務と資産運用全般を扱っている会社で三菱UFJグループが筆頭株主になっています。

◆プレミアム企業とは?

「高いブランド力、数多く特許を持っている、強力な販売網を持っている」企業をさし、当ファンドは営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを合わせたフリーキャッシュフローに着目し投資先を選定しています。

◆知っている会社がない!

グローバルと名の付くように世界規模の高いブランド力を持つ企業なのに、日本株を除くグローバルプレミアム企業なので馴染みの会社がない!

要はファンドの投資先企業名を聞いても聞いたことがない、しかも長ったらしい覚えにくい社名が多いのです。聞いたことがない企業って優良企業でも不安になりますよね。

◆聞いたことがない会社ばかりなんどけど、なにを見ればいいの?

最初は業界別にどれくらいの投資比率になっているかチェックしてみるのが良いでしょう。

当ファンドはマイクロソフトやアップル、アマゾンやフェイスブックなど情報技術産業に25%ほど投資しています。その割合が高いのか低いのか、その感覚を養う必要があります。「4分の1は情報産業に投資しているんだ」と覚えておくと一年後それが40%や10%に変わっていたとするとなにがあったんだろう?と疑問が湧いてきますよね。要因がわかればファンドの背景や全体像が見えてきます。

グローバルプレミアムファンドの情報技術産業への投資比率は最近まで3分の1ほどありました。
それが4分の1になったわけで、なにがあったのか?ってことです。実は世界産業分類基準(GICS)の構成に変更がありました。要はこれまで情報技術産業の枠に入っていた会社が他の業種に移されたわけです。その影響によりファンドの投資比率の見直しを施したのです。

◆投資先は20~40銘柄

当ファンドは厳選した20から40銘柄に集中投資しています。とても少ないですよね。頻繁に投資先を変更しています。持ち株を全部売却することも多いです。最近ですと医療品関連のバクスター社の株を全売却しました。因みに売却理由はバクスター社の腎臓事業を切り離して新しい会社を立ち上げることになったのですが、それに対してバクスター本体の業績に不安視されたようです。

投資先が少ないのはデメリット?

頻繁に投資先を変更するファンドはデメリットでしょうか?世界的に恐慌が生じて大暴落があった時どうでしょう?大恐慌に強い企業もあります。

そういった企業に乗り換えれば被害を少なく抑えることができます。