PBR(株価純資産倍率)とPER(株価収益率)

用語解説

億り人になるためには企業分析について精通する必要があります。PBRやPERは必要な情報であるものの直接に日頃の投資に役に立つかといえば役には立たないかもしれません。しかし、俯瞰的には押さえておきたい情報です。

この俯瞰図だけは押さえておこう!

PBRやPER、ROEなど企業分析には欠かせないといわれる指標がありますが、よくわからない、覚えられない、間違いやすい、どう利用するの?と疑問がいっぱい湧いてきますよね?

まずは、この図だけを俯瞰的に脳裏に焼き付けてくださいね! それで完璧です!

まずはPBR(株価純資産倍率)から

PBRとは会社の貸借対照表と関係があります。
貸借対照表の純資産は、その会社を処分した時の分配金にあたります。
純資産を総株数で割ったものが「1株当たりの純資産」です。
株価と「1株当たりの純資産」を比較したものがPBR(株価純資産倍率)になります。

PBRを理解するための「たとえ話」

会社をあるレストランと見立ててPBRを考えてみましょう。
あなたはレストランを経営しています。そのレストランの建物や設備、料理に使う食材の合計(純資産)が1,000万円だったとします。
実際にこのレストランが売りに出されたとして、評判や立地条件から2,000万円で売られたとすると、このレストランのPBRは2倍となります。
評判が良ければ倍率が高くなります。一般的に1倍を下回ると解散価値割れと言われます。

PBRは本当に使えるの?

株取引にはPBR、PERが大切だと言われますが、企業分析には必要だけど日頃のトレードでは?それほど役に立たないかもしれませんね。
決算書なんて年に1回のものなのであり、たとえ月次決算の会社があったとしても会社はあくまでも決算月に合わせて動いているわけですからね。
年1回のPBRやPERが日々の株の上がり下がりにどのような影響があるというのです?

最近PBR,PBRと言われたのには理由があり、東証が2023年にPBR1倍割れの会社が多いため改善要求したからである。
東証プライム市場の2022年のPBR1倍割れの会社が47%もあったためなんです。因みにバブル期は0%だったのです。

次にPER(株価収益率)について

次にPERを見てみましょう。PERとは「株価収益率」と言われます。PERは会社の損益計算書と関係があります。
損益計算書の「純利益」と大きな関係があります。純利益を総株数で割ったものが「1株当たりの純利益」です。
株価と「1株当たりの純利益」を比較したものがPER(株価収益率)になります。

PERを理解するための「たとえ話」

会社をあなたが経営するカフェに見立ててPERを考えてみましょう。
あなたのカフェが年間100万円の利益が出ているとしましょう。このカフェを1,000万円で買い取りたいという人がいればPERが10倍になります。
10倍になると、1年で100万円の利益ですから10年で元がとれることになります。率が低いほど元が取れる期間が短くなります。

ROEとは?

ROEとは「自己資本当期純利益率」とも呼ばれ、株主の元手でどれだけ稼げるかを表す指標で経営の効率化、経営力とも営業力とも言えます。
実は、PBRやPERを見るよりも、ROEをしっかり分析することが大切なのです。

ROEを理解するための「たとえ話」

あなたが自分の資金100万円を使ってカフェを始め、1年間で150万円の利益が出ました。この時、ROEは1.5になります。

  • 高いROEの場合:
    • カフェが人気で、多くのお客様がリピートしてくれるため、少ない資金で大きな利益を出せています。
    • メニュー開発や食材の仕入れなど、資金の使い方も効率的です。
  • 低いROEの場合:
    • 料理の評判が今ひとつで、お客様がなかなか来ません。
    • 広すぎる店舗を借りてしまい、家賃が重くのしかかっています。

まとめ

PBRやPERは結果であると言えます。あるいは「予想」として指標が現れていることもあります。
次回は、より具体的に、PBRやPER,ROEから読み解くべき分析について説明しますね。

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